スポットライト 前編・後編
内容紹介
前編:朝倉雅紀が沙緒里と出会ったのは、大学三年生に進級したてのころだった。彼女は、父・泰蔵が再婚した絵美子の連れ子。彼には、沙緒里がキラキラ輝いて見えた。そして沙緒里の方でも、彼に同じような感情が芽生えたのだ。一ヵ月後、泰蔵は交通事故で死んだ。絵美子は、夫の経営する芸能事務所『朝倉プロダクション』を引継ぎ、歌手志望の沙緒里の夢を適えようとする。おりしも、人気バラエティー番組で三人組の女の子のレギュラーを決めようとしていた。絵美子は、自分の会社で伸び悩んでいる由奈と恵理佳を沙緒里と組ませて『TEINKLE』というユニット名で売り出そうとする。義母から「沙緒里のことをしっかり守ってあげて」とマネージャーを任されていた雅紀は、二人をおとなしくさせるために信じられない方法を取る。■後編:実は、朝倉プロは借金だらけで、「TWINKLE」レギュラー獲得が適わなかったから、倒産して路頭に迷わなければならないことがわかった。絵美子は雅紀には黙って、沙緒里に鬼嶋のことを話す。すでにプロ意識に芽生えていた沙緒里は、覚悟を決めて彼のもとに訪れる。鬼嶋の前に体を投げ出し、舐められ、いじられる沙緒里。屈辱に耐えていた沙緒里だったが、いざという時になり、雅紀の顔を思い出す。そして突然、自分のしていることが嫌になり、その場を逃げ出すのだった。話を聞いて絶望する絵美子。愛する夫の会社を守りきれない辛さ。雅紀は、絵美子が初めて見せたか弱い女の部分に惹かれ、その場の雰囲気に負けて彼女を・・・。一方、松岡の作戦は順調に進んでいた。「LOVELY KITS」の三人は、鬼嶋の口利きで選考委員の男たち数人を相手することになり、たっぷりと体を提供する。もはやレギュラー獲得は決定的となり、ほくそえむ松岡であった。
スポットライト 前編・後編 サンプル画像